2015/09/20

2014 Spartathlon ① [ 前半 ]

コリントスへの完全燃焼
Start~CP22(80.0㎞)

★2014/9/26 大会当日の朝

4時前に起床。いよいよこの日が来た。もうあれこれ考えることもない、とにかくスタートラインに立ってゴールまで走るだけだ。何が何でもレオニダスのところまで明日の19時までにたどり着くこと!
たった246㎞走ればよい。”No Goal!No Home!” ゴールしなければ帰ってくるな!と、仲間からきつ~い思いが込められたメッセージ。まずは、コリントスの80㎞のチェックポイントが厳しく、9時間半以内に到着しなければならない。例年、ここで半数近いランナーが通過できない。ここまではあとさき考えずにクリアーしないことには、No Homeどころか、No Hotel だ。そんな緊張感と不安感にさいなまれながら、着替えを済ませてロビーへ。まだ5時前だったがホテル内のレストランが開き、ドキドキとワクワクが入り乱れた気分で朝食をとる。

6時少し前にホテルを出発し、専用バスでアテネ市内のアクロポリスに到着。まだあたりは薄暗くあいにくの小雨模様、と言うか暑いよりもラッキーだ!最初ビニール袋を着てスタートを待っていたが、さほどでもなく結局着ずにスタートしようと決心する。ぞくぞくとランナーや観客が集まりだし、地元のテレビクルーのインタビューを受けているランナーもいる。




報道写真用に横断幕が張られスタート直前の様子をTVクルーや報道カメラマンが集まる。
初参加なので、遠慮気味に端っこに身構える。
 



■7:00 スタート
ついに始まった緊張の瞬間、たくさんの観客の声援を受け、歓喜のスタート!300人を超えるランナーが一斉に走り出す。パルテノン神殿を背に、しばらくは走りづらい石畳の下り坂を下り、程よくして市街地に入ると交差点では交通規制され、高揚した気分で駆け抜ける!



最初のCP1(3.9㎞地点)が見落とし写真に収めていない(残念)~、2009年に日本人として女子で優勝したすーさんと少し併走しながら前を走る昨年の女子優勝者、Szilvia選手(Hungary)の後ろをついていくが、ここで力を出し切ってしまってどうする!到底無理なのでおとなしくわきまえて走る。

時間的な余裕があるかどうかわからないが、「楽しく走る!」をモットーにしていいるので、できるだけ写真を撮りたい。また、エイドではタイムスタンプ代わりに撮ることにした。(結果、一番最初のCP1以外はすべて収めたので到着時刻が記録できその区間のペースも算出できた)
昨年から設置された?スパルタスロンの道標








■ 07:50 CP2(9.3㎞)
まだ最初なので思ったよりも簡素なエイドだ。
水を差し出してくれたがタイムスタンプ替わりに写真を撮るのに必死で立ち寄らず通過。




 07:53 市街地を抜け一路エーゲ海を目指して西へ進む
まだこの辺りは交通規制をしてくれている







 
■ 08:02 交通規制も解け、やや下り基調のロードを走る



■ 08:10 海岸線が見えた



■ 08:11 CP3(13.8㎞)
まだ序盤なのでここも立ち寄らずパス
ここあたりからエーゲ海に沿ったコースだが、エーゲ海は見えない


■ 08:41 CP4(19.6㎞)
この20㎞地点で最初のDropBag(Aセット=OS1ゼリー,SoyJoy,グラノーラバー,柿ピー,干し梅)をピックアップ。ゼッケンを目ざとく見つけてDropBagを持って待ってくれていた。
(嬉しいもんだ!)

エイドには、冷たくない水、水で薄めた気の抜けたようなコーラ、ジュースが用意され(例年氷は入れないようだが今年から数か所のエイドで氷が準備されていた)、補食はリンゴ・バナナ・ビスケット・レーズン・蜂蜜がぬられた食パンが標準的に置かれていた。

■ 09:00 CP5(22.7㎞)
ここでは、チョコスナック・ポテトチップス・蜂蜜(アルミパック入り)なども置かれていて、チョコスナックがおいしかった(笑)

エイドでは水とコーラ、ジュースが定番でスポーツドリンクはないので、持参したOS1で電解質を補給できよかった。幸い、曇りがちの天気なので、想像していた暑さはさほどでもない
 
 ■ 09:11 工業地帯の中を抜ける

■ 09:13 CP6(25.0km)
走っているときはキロ5分半そこそこかと計算したが、ここまで5分20秒ペース
(ちょっと出来過ぎ~か)


 ■ 09:20 このあたりから閑散とした風景の中を走る


 ■ 09:24 エーゲ海が見えた!


  ■ 09:26 歩道がなく、車に気をつけながら走る

■ 09:35 CP7(29.2km)
エイドのサインをできるだけ早めにランナーに気づかそうと、前の方に置いてくれている


■ 09:52 CP8(32.2km)
こちらもエイドテーブルの手前にエイドサインが置かれていた~


■ 10:09 CP9(35.3km)










■ 10:29 CP10(38.8km)
ここで2回目のDropBagを受け取り、OS-1ゼリーをサイドポケットにしまい、ミックスジュース(紙パック)と梅粥(レトルト)で補給してスタート。


■ 10:52 CP11(42.2km)
サブ4ペースで42㎞通過。 暑さがさほどきつくないせいか?さほどしんどさはない。ここまでキロ5分半切ったペースやん。まだまだ先は長いのに・・・・・っと、頭の中では「おっ、練習の成果かな?やるときはやるな~!」とハイテンションな自分と、「こんなペースで行ったらアカン!アカン!」と言い聞かす自分との闘いがあったが、「80㎞の関門までは行けるところまで頑張ろう!」と後のことは考えずに走る

■ エイドにあったスイカを一切れいただき出発

■ 高架下で若者たちとハイタッチ、テンションが上がる!
どこの大会でも地元の声援はチカラになるね~

■このあたりからしばらくして雨が降りだしたが・・・
さほど濡れることもなくすぐに止んだ






■ 11:14 CP12(45.7km)
どうもこのあたりは結構降ったみたいで、テーブルの上が水浸しだった。













■ 11:32 CP13(48.8km)
ここも凄かったのかして、スタッフがカッパを羽織ってビニールでテーブルを追っていた


■コース上で見たかった場所にきた。
残念ながら、青々しいエーゲ海のイメージではないが・・・とにかく、エーゲ海に沿ったロードをひたすら走る
雨上がりの空が明るくなり徐々に日差しがきつくなってくる




■ 11:48 CP14(51.2km)
やっと50㎞を超えた~!まだまさ先は長い~!と、親指を立てて「Good(いいね~)!」のサイン。FaceBookの「いいね」がこのサインだ~。ちなみにギリシャで「Vサイン」は屈辱のサインらしい。


■これこれ、この青さがエーゲ海だ!
さっきの雨雲はどこだ??と思うほどの青空。走りながら「まさに今、スパルタスロンを走っている~!」と、ヒーローになった気分で感動に浸りながら走る!(笑)
でも、日がさすと一気に気温が上がったかのように容赦ない暑さが全身に刺さってくる。



■ 12:09 CP15(54.7km)
各エイドでは到着するとゼッケン番号を確認され記録されるので、ゼッケンが見えるように意識して飲み物をいただく。

■影がくっきりするほどに日が照りだし暑くなる


■ 12:27 CP16(57.7km)
スタッフにもランナーにも優しい木陰を選んで設営されたエイド
当たり前と言えばそれまでだが・・・走っていると気づかないことも多い
3つめのDropBagを受け取り、OS-1ゼリーと濡れおかきをポケットに入れ、柿ピーを頬張って出発



■ スピード違反か?ポリスカーが止まっていた
車はスピードを出したくなるような見通しの良い直線だが・・・
ランナーにとってはスピードが失せる直線だ~


■ ところどころに、スパルタを指す「SP↑」のサインがある
「Speed ↑(UP)」のサインだと思ってスピードを上げる(てなわけないよ~)







■ 12:48 CP17(60.9km)
ちなみに目の前の女性(No.221)、ボクの1分後にゴールされた方だった



■ 13:18 CP18(65.1km)
じりじりと暑くなりだし給水量が増えだす



■ まじかまでエーゲ海が迫っていて、その透明度がきれい・・・写真ではそこまで表現されていないのが残念~




13:48 CP19(69.8km)
スパルタの第1関門のコリントス(CP22:80㎞)まであと10㎞ほどだ。
時間的には制限の9時間30分まで2時間半以上ありペースを落とそうかと思ったが、まだ脚も胃腸も何ともないので力を温存しようとせず、あとエイド3つ分だと思って頑張る


■ 14:14 CP20(74.0km)
急に暑くなったので発汗量が増えだす。
ここのエイドはスタッフも暑そうだった


■ 14:22 コリントスまであと5㎞ほどだ!
と思ったが・・・この風景にまだまだだと悟らされ、暑さも増しペースが落ちた。

■ 14:41 CP21(77.5km)
CP20からのこの3.5㎞は27分近くかかった(キロ7分半に落ちた)。エイドで補給してスタートしてあと2.5㎞だと知り、キロ6分ペースで行ければなんとか8時間以内(サブテンペース)だとテンションが上がり緩やかな登り基調の直線路を自分なりに全力で走った。そのせい??で、見たかったコリントス運河を写真に収めることも見ることもすっかり忘れてしまい、なんとなく狭い欄干のある橋を走って渡ったことは記憶しているが、そこが運河だとは気が付かなかった。そういえば、たくさんの観光客?がいて走りづらくて、ボクらを応援してくれているのかなと~。帰国後に仲間から「コリントス運河を見なかったって?本当に完走したん!?」と言われてしまった(笑)


■80㎞の関門の手前で
「mickeyさ~ん」と声をかけてくれた気がして振り向くと、トヨマンが出迎えてくれた。トヨマンも参加ランナーだが今回、脚の故障で行けるところまで走ると言ってスタートラインには立ったが、やはり無理はしなかったようだ。この後も各所でサポートしていただき、サプライズ応援がもの凄く励みになり嬉しかった。ホントありがとう~。

■ 14:56 CP22(80.0km)
日本ランナーの応援者や多くの方が拍手で出迎えてくれた。ここが決してゴールではないが、ここがスパルタの最大の関門だと、かと言って、ここさえ通過できれば完走が保証されるわけではないし、まだ全体の3分の1にも満たない。過去9回完走のY子さんから「ここまでは必死のパッチ(死にもの狂い)で走らないと後悔するよ~」と、言い聞かされてきた。



ちなみに、制限時間は9時間30分だからキロ7分7秒(エイド休憩を考えると実質6分台)で走ればよい計算。スパルタに参加するランナーにとっては楽勝だと思えるが、なんのなんの例年30℃ほどになる暑さで例年半数近いランナーがアウトになる。なので、まず、この最初の80㎞がスパルタの洗礼とも言える。ただ9時間30分ぎりぎりでは、この後もきつくなるので8時間30分くらいには到着したいと考えると必死のパッチになって当然。初めての参加なので、とにかくガムシャラになって走った。幸い、今年は曇りがちで灼熱の暑さを感じられずボクでも8時間以内で走れたのはラッキーだった。しかし、ここまでで力の7割いや8割を使い果たした感じがする。どうする~まだ先は長いし、1160mのサンガスの山越えもあるのに~(苦笑)



■ DropBagを受け取り
エイドでサービスされるパスタに日本から持ってきたレトルトカレーをかけて食べる(Y子さんからのアドバイス通り)。パスタもカレーも温かくないが・・・美味しく完食した!滞在時間15分。トイレを済ませて出発。

<中盤へつづく~>

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